top of page
検索

高校生対象に養蜂体験講習会

 宇都宮市上籠谷町の栃木県農業大学校において、関東農政局栃木県拠点主催の「農業関係高校生プロジェクト発表」が開かれました。

 

 プロジェクト発表後、栃木県養蜂組合による養蜂体験講習会を開催。野菜や果樹などの花粉交配に必要不可欠なミツバチと、畜産の一翼を担う養蜂の魅力を高校生達に示す機会となりました。


 このプロジェクト発表は、同拠点が県内農林水産関係学校と連携して行っているもの。農業分野での進路実現に挑戦する高校生たちの活動を県内農業関係者に周知し、農業を学ぶ若者の就農意欲を喚起することが目的です。県内高校生や農業関係者など約100人が出席しました。

プレ講習会に参加した県立那須拓陽高校の生徒

 栃木県養蜂組合は現在、組合員90人。県内を七つの支部に分け、蜂蜜の採集の他、施設園芸農家や果樹農家への花粉交配用ミツバチの貸し出しも行っています。組合からは真岡市の大橋幸夫組合長(65)をはじめ、10人が出席しました。


 講習会前半で大橋組合長が「ミツバチと養蜂」と題して講演。ミツバチの社会性昆虫としての基礎知識と、ナタネやアカシアなど蜜源植物の重要性、農薬や環境問題など養蜂が抱える問題点について、スクリーンを使用しながら説明しました。

 

 イチゴ農家によるミツバチの使用方法として、組合青年部が中心となって作成した『イチゴのハウスでみつばちを長く使ってもらうための手引書』を紹介。


現在、イチゴハウスでミツバチを使う農家から「レンタルミツバチは、農家から返却された時点でどのくらい減少しているのか」との質問が出るなど活発な質疑応答が行われました。

「レンタルミツバチが返却されるときは、1~2割しか残っていない」と話す大橋組合長

 後半では、組合員がガラスケース(観察箱)の中に実際の巣枠を設置し、高校生や農業関係者が女王バチや働きバチを観察。遠心分離機で蜂蜜を採集し、試食しました。

 

 高校生からは「アカシアやソバ、トチの蜂蜜の味がそれぞれ違う点に驚きました」「実際に女王バチが活動している場面を見られて良かったです」などの感想が聞かれました。

ミツバチの観察を実施。関係者も興味津々

 「ミツバチは、人間と植物の橋渡しをしている昆虫です。共存しやすい環境を整えていきたい」と大橋組合長。「愛知県や島根県では、女子高校生達が養蜂を実際に行い、蜂蜜の採集から販売まで取り組んでいます。この機会に養蜂に興味を持ってもらい、未来の養蜂家が誕生すれば」と期待を込めます。

bottom of page