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農業用ドローン販売 農薬散布の効率化へ

 茂木町千本のドローン(小型無人飛行機)販売株式会社NSi真岡(水沼和幸代表)は、2017年3月に農業用ドローン関連事業を専門に扱うジャパンアグリサービス株式会社を立ち上げ、「DJI AGRAS(アグラス) MG‐1」の販売と講習、整備を行っています。

 MG‐1は中国にあるドローン製造大手・DJI社初の農業用ドローンです。一般社団法人農林水産航空協会の厳しい基準に適合するよう開発段階から水沼代表が積極的に関わり、2017年3月に発売されました。


 重量約9kg、散布幅4mで、ジャパンアグリサービスでは166万円(税込)で販売しています。1haあたり約8~10分で農薬散布が可能で、バッテリー1本で15分間連続飛行できます。整備費も抑えられ耐久性が高い点も魅力です。

 ジャパンアグリサービスでは「いくら機械化が進んでも、それを扱うのは人間」の理念の下、人の教育に重点を置いています。


旧茂木東小学校跡地を借り、グラウンドや体育館で産業用マルチローターオペレーターの免許講習も行っています。


 3日間15万円(税別)の経験者向けと、5日間20万円(税別)の初心者向けのコースを常時開設しています。


昨年の10カ月で、青森県の米農家や佐賀県のタマネギ農家など約40人がライセンスを取得した。

 同機を活用している市貝町赤羽の有限会社柳米穀肥料店の店主・柳久之さん(52)=水稲45ha、麦10ha=は、「無人ヘリコプターの一斉防除は作業時間が決まっていますが、ドローンは自分で決められるので適期防除できるのが最大の利点です」と話します。


 他にも、女性でも持ち運べる軽さや、病原菌による土壌汚染を未然に防げる点、騒音や風圧も抑えられ、軽トラックに発電機を積めばバッテリーを充電しながら連続して作業できる点など、ドローン活用の利点を挙げます。


「以前はブームスプレーヤーで30分かかっていた作業が、今では10分です。操作も非常に簡単だし、もう手放せない」と笑顔を見せます。

 ジャパンアグリサービスの代表であり、自身も水稲230aを委託栽培している水沼代表は、「小回りが利くため、大規模生産者だけでなく中山間地でも集団で利用するなど、ぜひ活用してもらいたいです」と話します。


 粒剤散布にも対応できるようDJI社に働き掛け、この春には後付けの粒剤専用タンクが発売される予定です。


現在ドローンの利用は耕種農家が中心だが、使用できる農薬の増加に伴い、さまざまな作物に対応できそうです。


 水沼代表は今後について「購入者に継続して使用してもらえるよう、メンテナンスにも厚みをもたせていきたい。個人が活躍できるように、一家に一台をめざしていきます」と話します。

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