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有害動物月平均30頭捕獲 損害防止事業が一助に

 鹿沼市加蘇地区で共済部長を務める片庭農園代表の片庭松夫さんは、くくり罠と檻での有害動物駆除に取り組んでいます。


 豚熱の影響でイノシシは減少傾向にありますが、空白地帯にシカが入り込み、有害動物の個体数は全体として増加傾向にあるといいます。罠にかかっても逃げてしまう個体が毎月12~3頭おり、離農の大きな要因となるほか交通事故の原因にもなっています。

 「わな猟免許の取得と狩猟者登録は50代の頃。もともと野生動物の多い中山間地域だが、農産物の食害が酷くなり何とかしようと思ったのがきっかけです」と片庭さん。近隣からの依頼を受け、加蘇地区、菊沢地区の山に常時数十個の罠を設置。捕獲されたものは市環境クリーンセンターへ搬入、処分してもらっています。

 くくり罠や檻の設置には、NOSAIとちぎの損害防止事業が役立っているといいます。事業はイノシシなどによる獣害を未然に防止するため、防護柵や捕獲用罠を設置した組合員に経費の約1/3を助成するもの。


 片庭さんは、「助成がなかったら罠の数を大幅に減らすしかない」とし「電気柵やワイヤーメッシュでの対策と同時に、個体数を削減していかないといけない。作物への食害ももちろん防いでいるが、自動車と衝突するような事故も減り、地域住民の安全にも繋がっている。非常に助かっています」と話します。

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