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ふくべ細工制作 楽しくゆっくりと

「昔はどこの家庭でも、カンピョウを炭入れに使っていたんですよ。だから、『炭入れに細工したんですね』なんて言われることもありましたね」と話すのは、下野市上吉田の小口早智子さん。小口さん宅には、大きさも形も様々なふくべ細工が所狭しと飾られています。

「せっかくの伝統が廃れないよう、多くの人に興味を持ってもらいたいですね」と小口さん。


ふくべ細工とは、県の特産品である「カンピョウ(夕顔の実)」の種を取り除き、固く乾燥させたものに彫刻や絵の細工を施したもの。小口さんは上三川町の農家が作ったカンピョウを材料にしているといいます。


 「30年くらい前に、友人に誘われてふくべ細工教室に通い始めたのがきっかけです。教室には、現在約20人の生徒が在籍しますが、以前と比べると人数が減っています」と話します。


「作品はプレゼントすることが多く、縁起の良い図案を探しています。最近は家紋を入れた床の間飾りが喜ばれましたね」といいます。


 今後作ってみたい作品は「歌川広重の東海道五十三次」。「全て作ってみたいですね。品川は作りました。歴史好きなので、本で調べたりして図案を細かく写し取るのが楽しいです」と小口さん。


「『大変じゃないのか』と聞かれるけど、1年に1個のペースでゆっくり作っていますし、楽しいから続けられますよ」と笑顔で話します。

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