那須塩原市上中野の加藤利文さんは、妻の京子さんとパート3人でカーネーションを栽培しています。40a(鉄骨ハウス2棟、ビニールハウス9棟)で、約30品種を栽培。9月下旬から翌年5月の母の日にかけて収穫し、土壌消毒を経て6月中旬には定植します。出荷日は週3回。年間約35万本出荷します。

「何百品種もある中から、次はどれを作ろうか吟味するのが楽しみですよ」と話す利文さん。出荷する東京都中央卸売市場世田谷市場からの提案で、通常同じ品種で100本出荷するところ、10本×10品種で100本出荷するプレミアムミックスを採用しています。

品種ごとに栽培難易度が違うカーネーション。一番気を使うのは「芽かき」の作業で、1本の茎から複数の花を咲かせる「スプレー咲き」では一番上の芽を取り、逆に1本の茎に1輪咲かせる「スタンダード咲き」では、余分な芽を摘まなければなりません。


「納得のいく花を咲かせるには骨が折れます。花を愛する気持ちがないとできない仕事ですね」と利文さん。京子さんは「友人や近所の方にプレゼントすると、とても喜んでくれて中には1か月以上もたせてくれる方もいます。カーネーション栽培を続けていて、うれしい瞬間ですね」と話してくれました。