ヒロロ細工 自生のミヤマカンスゲで制作

 鹿沼市下永野の池澤光明さん(86)は、伝統工芸品「ヒロロ細工」を約30年作り続けています。「ヒロロ」とは山野に自生するミヤマカンスゲのこと。乾燥させたヒロロは一つ一つ手で編み込まれ、手提げ籠や背負い籠になります。

池澤さんは「私の作品を買ってくれた方から手紙が届き、今でも交流している方もいます。ヒロロ細工がつなげてくれた縁です」と笑顔で話します。

 30年ほど前、池澤さんは近所の人からヒロロ細工の籠をもらったことをきっかけに、仕事の合間を縫って自分でも作るようになりました。


「もらったものを、バラしては編んでを繰り返し、作り方を覚えました。完全に独学です」と当時を振り返ります。


 現在は在来種のコンニャク10aのほか、ソバと野菜を栽培。その傍らヒロロ細工を作っています。


ヒロロ細工について池澤さんは「軽くて丈夫な点が特徴です。使い込むことでヒロロ細工独特の味わいが出ます」と話します。


 ヒロロは8月末8月中頃に収穫可能。池澤さんは毎年ヒロロの自生地を訪れ、新芽だけ収穫します。収穫後は沸騰したお湯で10~15分ほどゆで、3~5日乾燥させます。乾燥させたヒロロをより合わせ縄状にし、それを手で編み込みます。1個の作品を仕上げるのに20日ほどかかるといいます。


 第20回老人クラブ作品展示会(2008年)で自身の作品が銀賞を受賞したことで、池澤さんはさらに制作意欲を燃やし、福島県三島町で開催される全国編み組工芸品展にも出展し入賞を目指しています。

 池澤さんは年間20個ほどの作品を仕上げます。ヒロロ細工は足利市家富町の「籠や」などで購入可能、価格は1個当たり3万円ほど。


 「納得のいく作品ができたときに魅力ややりがいを感じます。無理せずに伝統工芸のヒロロ細工を作っていきたいです」と池澤さんは話します。

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