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露地で青パパイア

 「ほかの人がやっていない、新しい作物に挑戦したかった」と話すのは、栃木市岩舟町で青パパイヤを農薬不使用で栽培する阿部雅美さん(水稲1.5ha、69歳)です。昨年から青パパイヤの栽培を始め、今年4月末には20本を定植しました。「現在は実の出荷だけですが、葉や茎をペレットにして動物園などとも取引できれば」と意気込みを見せます。

 茨城県那珂市を訪れた際、青パパイヤが栽培されているのを見て興味を持った阿部さんは、小山市の栽培者から苗木を譲り受け、昨年10本を栽培。9月末には初出荷にこぎ着けました。


 青パパイヤとは熟す前のパパイヤの通称で、主に肉料理やサラダなど調理用のものを指します。


 阿部さんは発酵堆肥を中心に土作りを行い、鶏ふんや砕いたシイタケの菌床を混ぜ込みます。定植後は朝晩の冷え込みや降霜などに対応するため、苗木ごとに市販の苗ドームなどで対策を施します。

 青パパイヤの木は3mほどの高さになり、1.5mほどに葉が横に広がるため、阿部さんは3m間隔に定植しています。


 「栽培手間があまりかからないのも青パパイヤ栽培の魅力の一つですね」と話します。土壌を乾燥させないようあえて除草剤は散布せず、伸びた雑草も刈り込むだけです。夏場に適宜灌水するほかは、特に作業はしません。害虫にも強いことから殺虫剤も一切使用しないといいます。「この辺は休耕地が多いので、青パパイヤ栽培でそれを解消できればいいですね」と話します。

 木1本当たり20個ほど実をつけるという青パパイヤは、大きいもので1個あたり1kgにもなるといいます。「直売所へは手に取りやすいサイズを考慮し、300~500gのものを出荷しています」と阿部さんは話します。


 青パパイヤの収穫時期は9月末から11月末ごろまでです。農産物直売所愛菜果と花野果広場直売所で販売されています。


 今後について阿部さんは「昨年、栽培についての問い合わせが数件ありました。栽培しやすい作物なので季節の名物になってくれれば」と広がりに期待を寄せます。

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