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米・大豆 農薬や化肥不使用で みそやこうじなど加工品も

 那須塩原市青木でじょじょにファームを営む利根川賢一さんは水稲「コシヒカリ」と「ササシグレ」、みそ用の大豆「さといらず」を農薬や化学肥料を使わない自然栽培で1.5ha作付けるほか、加工用として水稲もち品種「きぬはなもち」の慣行栽培に1.5haで取り組みます。露地5aで年間20種類の野菜も栽培。野菜は農薬を使わず、草など自然の肥料を使った栽培法を研究しています。

自然栽培について説明する利根川さん

 ササシグレは「ササニシキ」の親に当たる品種で、昭和20、30年代に盛んに栽培されました。「自然栽培と相性がいいです。さっぱりとした味が特徴で、こうじ造りに向いています」と話します。


 元々、飲食業との兼業農家だった利根川さん。2011年に起こった東日本大震災の経験から、健康や自給自足を強く意識し、専業農家になりました。「奇跡のリンゴ」で知られている木村秋則さんの講演を聞いたことで、農薬や肥料を使わない栽培に取り組み始めました。


 自家産農産物を使った加工品の製造に取り組み、みそやこうじといった発酵調味料のほか、おこわや赤飯、弁当などを手がけます。那須塩原市青木の道の駅「明治の森・黒磯」や市内の個人店などで販売しています。


 みそ造りは母直伝で、こうじ造りは独学。最近、地元の造り酒屋に頼み、こうじ造りを見学するなどして勉強中です。発酵食品や料理の開発に努めています。

左から発酵調味料の「甘糀」「醤油糀」「塩糀」

 消費者との交流を大切にしたいと、自然栽培による米作り体験やみそ造り体験などのほか、畑近くの小屋で不定期のイベントを開きます。フェイスブックやインスタグラムといった交流サイト(SNS)を通じ、イベント開催や体験などの様子を情報発信します。


 「家族で作業しますが、体験などの交流がきっかけでサツマイモの収穫や除草などを手伝ってくれる人々がいます」と利根川さん。「人が集まる場からコミュニティーが生まれると考えています。コロナ禍で中止となったイベントの復活や、新しいイベントを開きたいですね」と意気込みます。





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