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真岡北稜高校農業機械科1年「総合実習」


 先日、真岡北陵高校農業機械科1年生の実習を取材しました。

 農業機械科は全国的にも10校ほどしかなく、県内では唯一です。同科では主に農業と工学の両分野を学び、技術やノウハウなどの習得を目指します。

 1年生の総合実習では4グループに分かれローテーションで学びます。ノギスやテスタ、マイクロメータなどを使った測定、旋盤を使ったコマ製作、アーク溶接やガス溶接、手仕上げで鉄加工する文鎮制作を行います。

 

 「祖母が農家で農業に興味があると同時に、分解が好きで、以前ラジカセを分解し、部品をなくして怒られたこともあります。アーク溶接が最初少し怖くて不安でしたが、できるようになって楽しい」と笑顔で話す石川健吾さん。

 

 鈴木彩斗さんは「家の田植え機が故障したとき、業者に出す様子を見て、自分で直せたらと思ったのがきっかけで入学しました。農業機械のエンジンの授業が興味深かったです。推し農機具は乗用トラクターです。付属装置によってさまざまな仕事ができ、便利なところが魅力です」と話します。


 黒子雄大さんは「総合実習以外ではメロンやトマトの栽培や稲刈りなども勉強になりました。新年度から危険物取扱者乙4などがあるので、一段と頑張りたい」と話します。

 学科長の大森祐樹教諭は、「実習ではハインリッヒの法則(※)など、安全教育の徹底を意識しています。生徒たちにこの意識が定着するように指導しています」と話し、「明るく元気な生徒たちです。新2年生には自主的な行動など、今後の成長にも期待しています」と熱意を込めます。

 「近年、“スマート農業”が盛んで、本校も今後ドローンを導入予定です。新しい技術を知れるのも魅力の1つですが、技術やノウハウなど基礎の確立が根幹と考えています」と話し、「情勢的に先が読めない状況ですが、どんな状況でも乗り越えられる“社会を生き抜く力”を生徒たちに身に着けて欲しい」と藤野康之校長は意気込みます。



※ハインリッヒの法則:事故発生の経験則。1件の重大事故の背景には29件の軽微な事故、300件のヒヤリとする、はっとするような異常(1歩間違えれば事故)が隠れているということ。

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