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山間地でドローン導入

那珂川町でこいさご集落営農組合組合長を務める岡耕一さん(69)は、今年6月に小型無人航空機(ドローン)操縦の技能を認定され、この夏から自身の「コシヒカリ」圃場で防除を行っています。 

 

技能認定した栃木スカイテック株式会社によると、那珂川町では初の試みで、中山間地でのドローン活用のモデルケースとして期待されています。

岡さんは、ドローンの販売や薬剤散布などを行う大田原市の栃木スカイテック株式会社で、約20万円(5日間)の費用を払って教習を受け、技能認定されました。町農林振興課の中山間協議会から約10万円の補助を受けました。 


高濃度散布が可能 株への展着率が高く


 岡さんが使う機械は、DJI社の「AGRAS(アグラス)MG-1」。タンク容量10L、散布幅4m、10分間で約1haの薬剤散布が可能です。栃木スカイテックでは本体価格235万円(税込)で販売しています。


 タンクと散布装置を交換すれば粒剤にも対応できます。いもち病やカメムシ防除用の液剤では、動力噴霧器で1000倍希釈のところ8倍希釈での高濃度散布が可能なため、稲への展着率が高いという特徴も持ちます。


地域の防除を受託


岡さんがオペレーター、妻のサヨ子さん(67)がナビゲーターとなり、自身の水稲5.5haの他に、営農組合の組合員15人約10haの防除を受託します。 


これまで農薬散布作業は無人ヘリコプターや動力噴霧器で行っていましたが、労力軽減や適期防除の徹底のため購入に踏み切ったといいます。


 サヨ子さんは「これまで山間部では、動力噴霧器のホースを100mも引きずっていましたが、今は山岸で合図を出すだけなので格段に体が楽になり、省力化につながっています」と話します。

町の農業委員会で設定した10a 1,620円で薬剤散布を請け負っており、将来的に無人ヘリが入れない山間部の防除も増加すると想定してます。「私の防除を見て『自分も認定されたい』と後に続いてくれることを期待しています」と話します。


 「補助があっても個人で取持するには高額で、大規模農家でないとメリットは少ないかもしれません。しかし、集落営農組合や数人での共同使用で大きな効果が期待できます。オペレーターが増えればより小回りがきくし、まずは免許だけでも取得してみては」と話しています。

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