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台風19号被害 手続き早く「前向きな気持ちに」

 鹿沼市下粕尾で採卵鶏を約14,000羽飼養する太田養鶏は、2019年10月に発生した台風19号(令和元年東日本台風)で鶏舎基礎が押し流される被害を受けました。 

 経営主の太田哲さんは、「父の時代から約70年以上溢れなかった川が、ここ10年で2度も溢水した。こうした災害はもうどこで起きてもおかしくない時代だ」と話し、「火災共済では補償できない被害もカバーしてくれる総合共済は非常にありがたい存在」と強調します。

 溢水したのは鶏舎南を流れる思川上流の粕尾川。地区に避難勧告が出た午後4時過ぎには越水が始まりました。移動できる機械類は全て避難させましたが、2階建て鶏舎の1階を支える柱のほとんどが折れ、約6,000羽を早期淘汰する結果となりました。

 10年以上前から「1,000万円の補償で年22,400円の掛金なら他団体の同種保険と比べても手頃」と、地震や台風などの災害にも対応できる総合共済に加入していた太田さん。契約の際に標準で付される特別費用共済金(特費)と残存物取片付費用共済金が特に役立ったといいます。「契約の際は意識していなかったが、全損扱いになり特費を含め120%の支払いとなった。共済金も1か月後には支払われ、非常に助かりました」と話し、「共済金が支払われるめどが立ってからは、前を向く心の余裕が生まれた」と話します。

 2019年のNOSAIとちぎ(栃木県農業共済組合)の総合共済加入実戸数は、前年に比べ1,442戸増え15,102戸。県内に大きな爪痕を残した台風19号を経験し増加傾向にあります。任意課の髙野智教課長は、「どこでどんな災害があるか分からない。リスクに備えるため総合共済へ切り替える方が増えています」と話します。

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