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『酪農の夢』コンクールで県農大生が最優秀賞!


「牛のかわいさと機械に乗る楽しさが酪農の魅力です」 と話す長谷川さん

 16回目の開催となるJA全農主催の「酪農の夢コンクール」で、栃木県農業大学校農業生産学部畜産学科2年の長谷川豪輝さんが最優秀賞を受賞しました。


 同コンクールは、毎年「酪農」に対する夢や思いをテーマに将来の日本の「酪農」を担う学生たちの作文を募集し、その中から入賞作品が選出されます。


 長谷川さんの作品は「目指すは『楽農』経営」。自身の過去や県農大での体験、酪農に対する考えを述べています。


 長谷川さんの家は曾祖父の代から那須塩原市で酪農を営んでおり、現在は両親が約50頭の乳牛を飼養するほか、飼料作物を栽培しています。



 「小さいころから牛舎が遊び場でした。搾乳に使うタオルを絞ることから手伝いが始まりました」と長谷川さんは話します。エサ寄せなどの手伝いや、父親にホイールローダーに乗せてもらった経験などから小学生のころから酪農家を継ぐことを目指すようになりました。


 しかし、高校は畜産とは無関係の学校に進学し、やがて退学。家の手伝いは続けていましたが、友人と遊び惚ける日々が続いたそうです。


 その後、家の酪農を手伝いながら家にいるだけではダメだと考え、友人の紹介で土木建築関係の会社に就職しました。会社ではコンクリートの基礎の打ち方やアスファルトの扱い方を習得し、家の牛舎の修理に役立てました。

県農大の牛舎での作業の様子

 そして、家での搾乳や牛舎の修理を手伝ううちに、作業効率や牛舎環境を考えるようになり、酪農を学びたい思いが強くなったことから、県農大の畜産学科に入学しました。

牛のチャームポイントは首の下から胸前方にかけて前足の間に出ているぷよぷよとした皮膚の部分(胸垂)だそう

 県農大では、今まで知らなかった畜産に関する知識を学習しました。特に、ミルキングパーラーや分娩監視システムなどのスマート農業をとおして飼養管理の労力軽減を学びました。また、酪農ヘルパーインターンシップでは、農家ごとに異なる飼養管理について体験したことが、自分の家の経営をより良くするための参考となりました。


 卒業後は後継者として親元就農する予定の長谷川さん。「現在、配合飼料価格が高騰し、酪農家にとって経営が厳しい状況が続いていますが、自分たちができることを積極的に行い、周りの酪農家と協力して乗り越えていきたいです」と話し、「『牛にやさしく、人が楽しい』酪農を目指して家族とともに経営を続けていきたいです」と意気込みます。






 担任の櫻井由美さんは「2年連続で当校の学生が酪農の夢コンクールで賞をいただけてとてもうれしいです。学生たちは学年を越えて仲が良く、彼らが主体となって牛舎の管理運営を行っています。学校で得た経験が学生たちの将来に生きれば」と話します。






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