GAPで、より優れた経営を

 2020年に開催される東京オリンピックでは、選手村で提供される食材の調達基準にGAP(農業生産工程管理)認証が加わり、GAPの注目度が高まっています。実践すると競争力の強化や品質の向上、労働の安全、経営の改善が期待できるだけでなく、消費者との信頼確保にもつながると期待されています。


 JGAPの取得には、1.農場内の責任分担の明確化、2.生産環境の確認とリスク検討、3.「農場管理の作業手順」づくり、4.ルールの周知徹底と従業員教育、5.記録の検証と自己審査の5つのステップを繰り返し、食の安全や環境保全の改善を図る必要があります。

 那須烏山市福岡でコシヒカリ、なすひかりなど11haを栽培する小川雄三さんは、2018年にJGAPを取得。米での取得は、個人では県内第一号です。


 「所属するJAなす南水稲請負部会で、『国が推進しているGAPを取得してみよう』という話が持ち上がったのがきっかけ」と話す小川さん。GAP指導員の指導のもと、1年間の準備期間を経て取得しました。

 農繁期にはパートを3人ほど雇用する小川さん。「取得後、『GAP農場として恥ずかしくない農場管理をしよう』という意識が芽生えた」と話します。 


 草刈り機の歯には必ずカバーをかけ、農薬は鍵のついた保管庫に保管し生産物への混入を避けるなど、細かい点まで生産者・消費者両方向への安全を考慮し、生産にあたるようになりました。


 営農支援アプリ「アグリノート」の活用もはじめ、作業工程や農薬管理など経営に必要な情報を「見える化」できたのも大きいといいます。「今まで頭の中だけにあった手順も明文化され、整理された気分で営農ができる。経営内容を客観的に見つめ直すことができるのもメリットの一つ」と話します。

米は一部を直売所へ出荷するほかは、全てJAなす南へ出荷しています。「消費者との信頼確保の観点から、自ら出荷・販売したり、契約栽培をしている方にはより必須になるのでは」と小川さん。


 2019年には部会員計9名での団体認証を取得。同市鴻野山の古口義弘部会長(61)は、「JAでもGAP米として区別管理してくれることになっている。認証シールも貼れるので、GAP米を求めている消費者にアピールし、販売につなげていきたい」と期待を込めます。

栃木県農業共済組合(NOSAIとちぎ)

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