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6次化へ家族一丸 自社産イチゴでケーキなど洋菓子

 小山市小薬でイチゴを生産する農業生産法人篠原ファーム(篠原宏明会長)は、同市喜沢の洋菓子店「ChezFraise(シェフレ)」で自社産イチゴを使ったケーキやジェラートなどを販売しています。


 ファーム社長は長男の和貴さん、洋菓子店オーナーは妻の和香子さん、店長は長女の鈴木由佳さんと、家族一丸となって6次化に取り組んでいます。

 ファームは正社員7人。11棟45aのハウスで「とちおとめ」や「スカイベリー」、2019年に商標登録された白イチゴの県育成品種「ミルキーベリー」などを栽培しています。「高品質なイチゴ生産」をモットーに、徹底した水管理と温度管理を行い、苗には自家製の対比を施用しています。

 6次化を始めたきっかけとして、篠原会長は「JAを通じての出荷だと、少し形が悪いものも規格外になってしまう。味は変わらないので、ロスを生かしたくて加工を考えるようになった」と話します。

 長女の由佳さんが東京都でパティシエとして働いており、「子供の頃から自分の店を持つのが夢だった」という由佳さんに打診し2017年のオープンに至りました。

 「ChezFraise」はフランス語で「イチゴの家」の意味。由佳さんは店のモットーを「おいしいイチゴをおいしく食べてもらうこと」と話します。 ファームの朝穫りイチゴ8~13kgが毎日店舗に届けられ、ケーキやパフェ、焼き菓子などに加工されています。由佳さんおすすめの「いちごのタルト」には「とちおとめ」が4粒使われるなど、農家直営店の強みを生かしたラインナップが人気です。


 篠原会長は「形が悪いものもジェラートやソース、ジャムに加工できるので、今はロス果が宝の山に見えます」と6次化のメリットを話します。

 篠原会長は2019年に長男の和貴さんに経営を移譲。和貴さんは「新品種とちぎi37号の栽培にも手を挙げています。


今春開設予定の店のホームページには、『私たち』という農場紹介のページも開設します」と話し、栽培の様子も消費者に届けていきたいといいます。将来は1haを目標に規模拡大を考えているという和貴さん。「家族一丸となって楽しく仕事ができれば」と意気込みを語ります。

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