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農業体験で都市住民と交流 重要性を伝えたい

 那須烏山市東原の水土里ネット荒川南部(荒川南部土地改良区)は、同市と防災協定を結ぶ東京都豊島区との「都市農村交流事業」を展開しています。交流した区民の多くが次回の参加を希望するといいます。


これらの取り組みが評価され、全国水土里ネット(全国土地改良事業団体連合会)主催の「二十一世紀土地改良区創造運動表彰」で大賞を受賞しました。


 「農業・農村の環境保全や多面的機能の役割を担う」という趣旨を念頭に活動を展開する水土里ネット荒川南部。


市南部に位置し、1級河川荒川沿いの大里と高瀬、小塙、森田の4地区を管轄しています。


地区内農家1戸当たりの平均耕地面積は約1.2ha。


比較的小規模農家が多く、高齢化・後継者不足などから農地集積が進んでいるのが現状です。


 同水土里ネットは圃場整備、担い手育成を進める他、「猿久保田んぼ公園保全作業」「ホタル観察会」「生き物調査」「ヒマワリの植栽」などを行います。


 都市農村交流事業は2005年度にスタートし、年に1度1泊2日で同区民と交流します。1日目は歓迎セレモニーの後、川遊びや化石探し、2日目はカブトムシ採取や座禅体験、トウモロコシの収穫など地域ならではの企画が用意されています。


昨年度、同区からの参加者は約70人、応募は 200人を超えたといいます。

 同水土里ネット・平野育男事務局長(63)は「今年は日帰りの開催になるが、JR烏山線沿線の田舎の風景も満喫できるので、参加者には電車を利用して小塙駅までお越しいただければ」と話します。

 参加者からは「都会にはない地域のつながりを感じた」「夏休みで一番の思い出になりました」などの声とともに、次回参加を望む声も多く寄せられるといいます。


 昨年度は二十一世紀土地改良区創造運動表彰の中央選考委員会に進んだ7団体のうち3団体が大賞を受賞、本県では2003年度の水土里ネット那須野ヶ原(那須野ヶ原土地改良区連合)以来回目の受賞となります。

 同水土里ネットの久郷浩理事長(71)は「子供たちに農業の重要性を感じてもらいたいので、小学校などと連携し自然の中での体験学習を進めていきたいですね」と話します。

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