「右前脚にハート型の模様があるのは初めて見ましたね」と話すのは、那須町大字高久丙で酪農を営む大島栄次さん(62)。大島さん方では成牛50頭、育成牛20頭を飼養しています。現在は45頭から搾乳し、1日の搾乳量は1,300Lほどです。

搾乳中にハートを見つけた大島さんは、「5月の初めに偶然見つけました。全頭見てみたけど、1頭だけでしたよ」と笑顔で話します。搾乳時は乳量で牛の状態を判断できるだけでなく、牛をよく見る良い機会だといいます。

“牛=家族”という感覚を大切にしている大島さんは、牛のストレス軽減のためフリーバーン牛舎での飼養をモットーにしています。「今の飼養方法にしてから牛のサイズも大きくなり、乳量も増えました」と説明します。
乳房炎などを出さないよう、ベッドに朝晩ロータリーをかけ、おがくずを入れています。フリーバーンで飼養する前に一時牧場に入れることで、足腰を鍛えるとともに、牛群に慣れさせるなど余念がありません。

「この発見で怪我や毛並みなど、改めて牛をよく観察するきっかけになりました。写真展など開催できれば、牛への意識もさらに高まるかな」と大島さんは話してくれました。