「農業者の高齢化が進んでいるので、農作業時の労力軽減に役立ててもらえれば」と話すのは、下野市成田で農薬散布ボート「楽農丸(らくのうまる)」を自作している𠮷田正夫さん(63歳、水稲70aと野菜10a)です。

楽農丸は液剤専用タイプと粒剤・液剤兼用タイプがあり、重量はどちらも農薬未積載で8kgほどです。
液剤で1分間に最大2L散布でき、慣れれば10aを2分ほどで散布可能だといいます。液剤専用タイプ1機12万円ほどでの販売を考えています。
自動車メーカーと産業機械メーカー勤務の経験を生かし、楽しみながら製作しているという𠮷田さんは「実際に農作業をし、大変さを実感しました。製作にあたっては直進安定性と操作性、旋回性を特に重視しました」と説明します。
楽農丸を使用した下野市成田の髙橋五男さん(63歳、水稲3ha)は「操作に慣れればスピーディーかつ楽に散布ができます。手で散布するのと比べ、体への負担が大幅に軽減できるのが一番の魅力です」と話します。
今後、𠮷田さんは使用者から楽農丸への要望などを聞き耐久性・操作性などを改良していく考えです。