益子町で常陸秋そば65haを栽培する株式会社鈴木農園(鈴木幸一会長)は、2月に自社製そば粉を使用したそばを提供する「友蕎庵(ゆうきょうあん)」をオープンしました。

鈴木会長は27年前、都内でそば店を経営する姉からの依頼でソバ栽培と製粉を開始。畑がしっかりと管理されている事が評判となり、栽培面積や取引店が増えていきました。
しかし、近隣に同社のそば粉を使用している店舗が無かったため、「『益子のそば』のおいしさを自ら広められれば」と一般社団法人全麺協で段位を取得し、同店をオープンしました。

「お薦めはもりそばです。自社産のソバを石臼で低速製粉しています。刻みのりなどは乗せずに益子のそばの香りと甘みを感じてください」と話す鈴木会長。
店舗には定員6人のそば打ち道場も併設。年2回の町陶器市では出張店舗を開くなど、益子のそば振興にも力を入れています。
町では、葉タバコからソバ栽培に切り替える農家も増えてきているといいます。
「栽培から提供まで自ら行うことで、6次産業の真の姿に近づけました」と話す鈴木会長。
「農家食堂や農村レストランなど、6次化産業で地域をアピールする農家が増えて欲しい」と話します。