那珂川町和見の「那珂川町イノシシ肉加工施設」は、北関東で唯一のイノシシ肉専門の加工施設です。
全頭で4回の検査実施
施設はイノシシによる農作物被害の軽減や、イノシシ肉を特産とし地域活性化を図ることが目的で、旧・農山漁村活性化プロジェクト支援交付金を受け、2009年3月に設立し、事業を開始しました。

施設は那須烏山市と大田原市、那珂川町、益子町、茂木町、市貝町の八溝山系2市4町で箱わなとくくりわなにかかった30kg以上の生きた個体だけを搬入対象にしています。買い入れ価格は枝肉1kgあたり400円。
イノシシは全頭を対象に搬入前検査と解体前検査、内臓摘出時の検査、県による放射性物質モニタリング検査を経て加工し、「八溝ししまる」として販売されます。
首都圏の飲食店へ加工用でも提供
八溝ししまるは町内外、首都圏の飲食店などに販売されており、鍋物や丼物、ソーセージやメンチカツなどの加工用としても提供されています。イノシシ肉は豚肉に比べて、高タンパク、低脂質、低カロリーでビタミンB₂が豊富だといいます。

那珂川町農林振興課農林整備係の藤澤祐紀さん(30)は「イノシシ被害は軽減しています。 “八溝ししまる”のPRと販路拡大を行い、町の活性化につながれば」と期待を込めます。
栃木県内の加工品や料理

株式会社関東フーズ(本社:那珂川町健武)のししまるメンチ・コロッケ。

さくら市卯の里のフレンチバルGOEで提供する「イノシシのすね肉のポトフ」。
税込み2,376円で、販売期間は10~2月。