佐野市赤見町の川田好夫さんは、定年退職を機にイチジク栽培を開始。国内で生産されるイチジクの8割を占める品種の「枡井ドーフィン」を栽培しています。

会社員だった川田さんは、結婚を機に妻の実家の稲作を手伝っていましたが、定年時期にイチジク栽培者の募集を知り、説明会に参加。本格的に就農しました。現在は水稲2ha、イチジク1.5aを栽培します。
「分からないことはたくさんありましたが、安足農業振興事務所や栽培仲間に教えてもらったことを守って取り組んでいます。栽培がきっかけで仲間が増えたことがうれしいです」と話す。
品質を保持するため、細いパイプを骨組みに使用した雨よけハウスを設置。周りに風よけネットを張ります。イチジクは寒さに弱く、北限に近い栽培のため、冬季は稲わらやアルミ反射シート(ポリシャイン)で樹木の防寒・保温対策を行います。収穫期は8月中旬~11月。JA佐野に出荷しています。
「イチジク栽培の労力は夫婦2人で20aといわれています。水稲の作業と重なる時期は大変ですが、リピーターが多く、お客さんの『おいしい』という声が励みになっています」と川田さん。「お客さんの話などから販路や需要が見込めると考えていいます。イチジク生産研究会員や生産者が増えるように力を入れていければ」と話しています。