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NOSAIとちぎ
2011年11月1週号準トップ
質の高い有機農業 裏付けられた安心を提供


ゆうき・とくさいすぎやま農場 杉山さん一家


 「安心・安全を口で言うことは簡単ですが、その根拠を示す責任が私にはあります」と話すのは、塩谷町の「ゆうき・とくさいすぎやま農場」場長 杉山修一さん(53)。


 2001年より本格的に、有機農業を展開。「20歳で農場経営を始め、大規模経営を目指し、作付面積を拡大しました。ある時、突然アトピーになってしまい、検査した結果、農薬アレルギーと分かりました。面積拡大に伴い、大量に農薬を使用したことが原因でした。その後、有機の食べ物を摂取すると、症状が改善したため、自分と同じような経験をしている人を助ける意味でも、有機農業を行う必要性を感じました」と杉山さん。

 農場は、杉山さん夫妻と息子さんの3人で経営。水稲(26.1ha)、大豆(4.85ha)、ソバ(10ha)を栽培している。なかでも、水稲は、「いのちの壱(龍の瞳)」と呼ばれる珍しい品種を栽培。この品種は、岐阜県で発見され、大粒で炊き上がった時のツヤが良く、香り、粘り、甘み、どれをとっても最高だという。しかし、栽培が非常に難しく、時期を少しでも間違えると、胴割れを起こしてしまう。
 肥料は、チッ素がほとんど無いレベルまで二次発酵させた発酵鶏ふんを使用。使用にあたっては、肥料含有量などの成分分析を行い、さらに、今年から放射能検査も行っている。

 有機農業で難しい点は、抑草だという。杉山さんは、定植前に早期湛水と代かきを4回行い、さらに定植後は、米ぬか・ソバがらを撒いて深水管理し、草の発生を抑えている。「有機農業を行うことで、たくさんの生き物が戻ってきました。全ての生き物が、安心して命の更新を行える環境があれば、人間に害のない作物を作ることができます」と笑顔で話す杉山さん。

 収穫した農作物は、全て成分分析・放射能検査を行い、安全を確認した上で、出荷している。検査結果はホームページで閲覧でき、出荷先は、個人や流通業者など様々。杉山さんは、「栽培方法は、常にデータを取り、より良い作り方を日々試行錯誤中です。今後は、有機の輪をもっと広めていき、将来の子供たちに、”安心の遺産”を残していきたいです」と話す。